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戦後70年ということ [本日の感謝]

2015年は、私にとってとても厳しい年になった。

最後にしようとしていた職場を自らの意志で去った結果、激務と過度のストレスで精神を病み、逃げるようにして職を手放した。一度病んだ精神を元に戻すのはそう簡単ではない。金銭的な不安、先行きに対する不安、職に対する不安など、あらゆる不安要素を抱えてまともな判断ができないまま、赤字の毎日を過ごしている。

その傍ら、様々な事を知り、考えさせられ、あのまま働き続けていたら決して足を運ぶことのない場所に出向いた。初夏のある日、少し時間を持て余していたのでふらりと足を運んだのである。

そこに、この国のために尊い命を捧げたある若者の文が転記されていた。

今から敵に向かってゆこうとする若者の遺書だ。

衝撃だった。20代前半の若者が、あれほどまでに強く決心し、国のためを思って命を懸ける。そしてなお、親や兄弟姉妹、親戚などに向けて感謝の言葉を直筆で連ねる。私には決してできないだろう。

後日、その遺書を集めた本を読んだ。ひとつひとつ、声を出して読んだ。涙が溢れ出して止まらなかった。

この勇敢な若者たちに比べたら、私の不安など比ではない。雨風を凌げるどころか、蛇口をひねればきれいな水が出る。お湯も出る。電気もガスもあるし、トイレもある。誰にも邪魔されることなく、危機感なしに心地よいベッドで眠れる。贅沢品はないが食べ物はある。収入より支出の方が多く、非正規だが働きだした。貯金を崩しながらのビンボー生活だが今のところ借金はない。幼い時に戦争を体験した両親も健在。私自分も健康だ。

自分の弱さに幻滅する。

戦後70年という節目の年にあの場所に足を運んだのは、何か意味があって呼ばれたのであろう。自分の愚かさに気づき、全てが希望通りではないがこの平穏な日々に感謝することを忘れていた自分への戒めだったのかもしれない。

多くの大事な命が捧げられた結果として今があることを忘れてはいけない。



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